裏になるもの

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「プリンセスX」1

プリンセスX~僕の許嫁はモンスターっ娘!?~ 公式サイト

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自分でも何故今このタイミングで本作をやっているのかわからない。
とりあえず機械帝国ルートの2エンド終了。両エンドは恋情(思い出)と常識(おもいこみ)という二つの心のありようを対にして成り立っている。シナリオやテキストはゲーム自体によく馴染んでいていいんじゃないだろうか。特に好みというわけではないが、ちゃんとしている。確か伊藤ヒロ作品は初だったはず。
やる前からわかってたことだけど、本作は僕の定義に照らし合わせれば「魔物娘もの」ではない。それでいて副題に「~僕の許嫁はモンスターっ娘!?~」とか付けて魔物娘ものの皮をかぶり、Vanadisファンら魔物娘好きを取り込もうとしてくるからたちが悪い。「ジャンル:モンスター娘のハーレムラブコメ! ADV」とか冗談はやめろ。

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本作の魔物観は、例えばVanadisの魔物娘シリーズのそれとは違うものだ。魔物の「魔」、つまり人を人たらしめるものがあるように魔物を魔物たらしめる何か、はあまり重要視されず、異種異類であることがピックアップされる。いやまあVanadisの魔物もだいたいそうなんだけど。
魔物を考えるにあたっては、本質が魔的であることと実存が魔的であることを明確に区別すべきだと思っている。
魔物の魔物たる所以、「魔性」("ませい"か"ましょう"、どちらの読みがふさわしいのだろう)は何に依拠しているか、というのが最近の僕の問題意識だ。そして今のところ、僕は本質的に人間に害をなすという点をもって「魔性」を持つ、「魔」であるとみなす立場をとっている。「人間に害をなす」という部分はマイ定義なので差し置くとして、とりあえず本質か実存かで言えば本質派よりであると言える。
振り返って本作の魔物娘はさて、どちらかと言えば実存が魔的である。それは決して誹謗されるものではないが、僕が探し求めている魔物娘ものとは違うという話。
ちょっと端折ったけど、「実存が魔的」についてはまた後日詳述したい。

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少し違う言い方をするなら、そう、要はこのゲームの「魔物」ってガジェットでしかなくね?
「異種」とは自分たちと異なるということであり、「自分」が本位になっている相対的な言葉だ。極端なことを言うと、異種であることを軸に話を組み立てるのであればヒトの肌の色・人種ネタで事足りてしまう。今日プレイした機械帝国ルートでは話を転がす異種要素がヒロインの「ガワ」だった。それは果たして魔物を用いなければ成し得ない表現だったか?

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「○○ものとして世に出すのであれば、○○ならではの要素を盛り込んで欲しい」、という一般論の○○に魔物を当てはめてみよう。
魔物娘ものとして世に出すのであれば、魔物娘ならではの要素を盛り込んで欲しい。
そこで「異種姦」、つまり魔物であることの(身体的)特徴を活かしたセックス、がセールスポイントになるところがエロゲの恐ろしいところだよね。抜けるか抜けないかみたいな問題は別として、うわべだけでも「魔物ならではの要素を作中に取り入れよ」という課題をクリアできるし。
逆に言うと、Hシーン以外の部分に魔物ならではの要素がないと本質派には辛い。「ナリはこんなんだけど、心を通わせることはできるんだぜ」と言われてもね。

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以上のようなことを考えると、<<42>>ルートよりもR-コマドリルートの方が本質系魔物娘ものとして面白いんだなー コマドリちゃんマジクレイジーだし。それに付き合う慎一もアレだけど。
ただ、こうして両ルートを比較してみることそのものが楽しかったりするから、<<42>>ルートがよくないというわけでもない。
残りのルートも期待半分で遊びつつ近日中にコンプしたいと思う。

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余談。ルイさんの"平和ボケ"という言い草が面白かった。

丁度呟いてたけど、アトラク=ナクアオマージュだと思えばなんともないな。というか沙耶の唄を経たエロゲ界で種族を人類に限定とか平和ボケに近いw このエロゲ、マジキチすぎるだろ・・・ - はすむかいの801 sorega801.blog133.fc2.com/blog-entry-1734.html

https://twitter.com/#!/rui178/status/113400553559699456